今だって、みんなの前では弱音を吐けない私を心配して来てくれたんだろう。
「…誰も、私を責めないの。」
「ああ。」
「けど、今回のことは…私のせいだと思う。セザール王の狙いは私だった。だとしたら…私さえいなかったら、こんなこと起こらなかったのに。」
「リンが居るから、俺は救われてる。」
私を抱き締める、るうの腕に力が籠る。
「俺はお前が思ってる以上に、お前が必要だ。」
るうだって、きっと知らない。
今の私には、るうはもう欠かすことが出来なくなっている。
「泣きたいなら泣け。お前を支えんのが俺の仕事だ。」
復興とか軍の編成とか国境の整備とか、難しいことがずっと頭を占めていたけど。
本当は私だって、亡き父を偲んで泣きたかった。悲しみに伏せる母を見て泣きたかった。痛みを我慢して強くあろうとする弟を想い泣きたかった。
でも、私が歩みを止めるわけにはいかなくて。

