(一)この世界ごと愛したい





また再び海を見たいと言う私に付き合ってくれて。


今度は私も学習して、海には入らずちゃんと座って海を眺める。




「もう海が真っ黒だねー。」


「夜だからな。」


「レンの瞳は夜でも青いのにねー。」


「レンは海じゃねえからな。」



流石に二人とも遊び疲れています。


会話にも力がありません。




「楽しかったなー…。」


「ああ。」



戦のことなんて忘れて楽しんでしまったことに、私は少し反省してる。


だけど大丈夫。




明日には元通り。


明日からまた戦神として、戦に備えて頑張ります!





「アキトー?」


「あー?」




「今日はありがとう。」



非日常を味わえて本当に楽しかったし、少し気持ちが楽になった気がする。





「リンとはこんな時じゃねえと遊ぶことも出来ねえし。遊ぶどころか外に出るのでさえあんなに苦労すんだし。」


「全くその通りなんです。」


「だから今くらいただのリンでいいんじゃねえの。」



ただのリンとしての生活。


戦とは無縁で。


普通に平和に笑って生きる。





「それも素敵だし心惹かれるけど。」


「お前はそんな器じゃねえか。」








「…そうだね。それでも私は、やっぱり国を守るために戦い続けたいと思うよ。」



傷だらけになっても。


血を流しても。




それでも、アレンデールを守りたいと思うよ。





それがアレンデール史上最強と謳われた父と兄に対するせめてもの報いだ。



ハルはまだ生きてるけど。





「だからたまーにこうして、ただのリンとまた遊んでねっ!」


「…ああ、約束する。」