「リンてめえ…。」
「いった!?」
拳骨で殴られました。
何故殴る!?だって今既に変だよ!?
「こうなったら…。」
「…?」
「遊びに行くかっ!!!」
ニカッと笑ったアキトがまた立ち上がり、私に手を差し伸べてくれる。
私は嬉しくて、その手をしっかりと掴んだ。
それからお金がないものの、顔が広いアキトのおかげでこの港町を大いに堪能できた。
海の幸を売ってるお店で、海産物を珍しげに見る私に偉そうに説明をしてくれたり。
怪しげな商店の人に勧められた壺を買ってと強請る私を怒ったり。
ツケ払いできないお菓子屋さんで、なけなしのお金で買った小さなお菓子を二人で半分にして食べたり。
ハルとの思い出も重なることもあったけど、ちゃんとアキトとの思い出として。しっかり心に刻んでおこうと思う。

