(一)この世界ごと愛したい





私の買い食いが止まらないので、アキトは急いで宿へ向かう。


あれから何も買ってもらえていない私は、もう不貞腐れ手持ちの物をひたすら食べまくる。




「頼む!どうにか泊めてくれ!足りねえ分はツケで!」


「アキトさんの頼みだから勿論良いんだが、生憎空き部屋がねえんだよ。」


「そこを何とか!!!」



現在、宿主と交渉中。


お金は何とかなりそうだけど、空きがないそうで。






「…お、一部屋なら何とかなりそうだ。」


「え…いや、一部屋はマズい!!!」


「アキトさんすまねえな。」




結果。


野宿だけは避けたいアキトは、渋々その一部屋を借りることなりました。




…そんなに嫌なものなのか。



私は何だかアキトが可哀想に思えて、荷物だけ置いて案内された部屋を出ようと思った。




足の感覚もかなり戻ったので。