(一)この世界ごと愛したい





「…世界は広いなー。」


「はあ?」


「私はこれでいいのかなって、そんな気持ちになる。」



この海の壮大さを目の当たりにすると、私は本の世界だけじゃなくて、実際の世界をもっとこの目で見てみたい衝動に駆られる。





「だから言ったんだよ。お前そんなにタフじゃねえって。」


「そうなのかな?」


「だってお前の好奇心底無しだろ。だから馬鹿みてーに笑ってる方がお前らしいと思っただけだ。」


「…そんな日が続くのも楽しそうだね。」




私は思うところもあり少しだけ目を伏せる。


そんな日々がもし訪れるならば、その時にはきっと。ハルも目覚めてくれているだろう。








「アキトさん。」


「あ?」







「足が動きませんっ!!!」





私の足は氷のように冷たい海に冷やされ、感覚がなくなり動かなくなりました。



そこからアキトは怒鳴りながら私を海から救出し、私を背負って宿探し。