(一)この世界ごと愛したい





私のレーダーが反応し、味方ではない人が近付いてくる気配がある。


私は茂みに身を潜める。敵に気付いてないアキトもその茂みに引き摺り込む。




「ちょっと大人しくしててね。」


「っ!(近い近い近い!!!)」



私はアキトの頭に覆い被さり、身体の大きなアキトが茂みからはみ出ないように押さえる。




近付いてきた気配は、やはりディオン兵数人。


帯剣してるし見つかると面倒そうだなーとその兵が通過するのを待つ。







「…もう大丈夫かな。」


「……。」


「重かった?大丈夫?」




無事見つからずに済み。


押さえつけてたアキトを解放する。




「…俺はもうレンに会わせる顔がねえ。」


「はい?」


「お前さ、もう少しレンを慮れ?」


「うん。じゃあもう少し先まで行ってみよう。」




アキトはどこか照れくさそうに太々しく歩いている。


私は言葉を流したが、アキトは本当にレンを大事に思ってるんだなと改めて思った。