(一)この世界ごと愛したい




新たな王としてアルが即位することになるんだが、幾分幼いため、成人するまでは周りの大人と協力してやって行くしかない。



まだ子供なのに、王という重責を背負わされるアルのことを考えるとまた胸が痛む。





私はそれを側で支えることすら出来ない。









「…ただいま、ハル。」



落ち込む私の足は自然と城の地下室へ向かっていて、そこにいる人物に話し掛ける。




私の兄。


私達三兄弟の、長男。



不安なことや、悲しいこと、辛い時があると決まってここに来る。



ハルに話して自分を安定させる。










返事は…返ってこないけど。