(一)この世界ごと愛したい





再び馬を走らせる途中。


アキトがずっと話してくれた。




鬼人と呼ばれるハルに憧れて、これまで頑張って来たこと。


一度戦場でハルと戦い敗れたこと。


そんなハルがエリクとの戦争で傷を負った時、エリクと口論になったこと。





「でも、あの戦は完全に私の負け。戦だったんだし、別にエリクは悪くはないでしょ。」


「おいおい、何言って…っ!」



アキトは話の途中で口を噤んだ。


しばらく神妙な顔で何かを考えているかと思えば、何かを決意したように前を向く。







「この戦が片付いたら話がしてえ。」


「…分かった。」



勿論、気にはなるけど。


アキトの判断は正しい。今は目の前のことに集中しないといけない時だ。