「お前、そうやって馬鹿みたいに笑ってる方が絶対いいぞ?」
「馬鹿みたいって失礼だねー。」
アキトの体温で、私は徐々に眠くなる。
「寝ろ寝ろ。」
この温度が、やっぱり懐かしいハルの温もりに感じて、安心する私が眠りにつくのに時間は掛からなかった。
そう言えば。
あの森で、迷った私を見つけたハルも朝が来るまでこうして私を抱き締めて一緒に眠ってくれたんだっけ。
と、昔の記憶が心地よく夢の中まで蘇った。
「おやすみ、リン。」
その声さえも。
このポカポカの体温さえも。
ハルと同じ。
私はこの日から猛烈にアキトに対する安心感が芽生え、それはもうまるでハルを相手にしているかのように懐いた。

