(一)この世界ごと愛したい




「外出許可もらうのに、私が戻らなきゃ首を刎ねろって。」


「別に深い意味はねえ。勝ちに貪欲になるのは当たり前だ。そして、勝つために必要だと俺が判断しただけだ。」


「…そっか。」




そりゃ、誰だって勝ちたいよね。


そして私を連れて来れば、勝てると信じてくれてるんだね。




「お前こそ何でそこまで必死なんだ?」


「……。」


「勝っても負けても、お前には関係ねえ気がするけどなあ?」




確かにそれは本当にそうなの!!!




「勝って得られる名誉も恩賞も、名声だって私はいらないよ。」


「にしては必死だよなあ?」








「だけど、私が負けたらレンが死ぬ。」




理由なんて、それくらいしかない。





「さらに、そんな私に賛同してくれる将や兵が増えたからね。私は力を尽くさなきゃだよ。」


「…律儀な姫さんだな。」




律儀なのは断れる戦を断らず、私とるうを守ろうと戦場に立つことを決めたレンだよね。