(一)この世界ごと愛したい






惚れてるって?


レンが私に?






「…ないない。」


「……。」


「レンが私を好きなら意地悪なんてしないもん。」


「意地悪ってどんなだ!?」



頭を抱えるレンと、ニヤニヤ楽しそうなアキト。






「アキト行くよー。」


「今の話もうちょい詳しく頼む!」



私はこの部屋にある地図だけを荷物として抱える。


中々に弾丸の外出だけれども、とにかく今は急いで向かうしかない。




セザール王の気が変わるのも怖い。


それに、このことがエリクの耳に入る前に行かねばならない。





「レン、るうをよろしくね。」


「…うん。」



レンにもう生気はあまりなく。


しかし気にしてもいられないので、私はアキトを連れて王宮入口を目指す。










「…一騎しかない?」


「ああ、俺の馬だけだ。」


「なんで!?」


「今日この足で行くなんて聞いてねえし。」