(一)この世界ごと愛したい





私は早速、遠出の準備に取り掛かる。



「おいリン、まさか…」


「うん、今から行こう。」



善は急げだ。


もう呆気に取られるアキトを他所に、私はレンに声を掛ける。




「るうには適当に伝えといて。」


「ルイ置いて行くの?」


「うん。レンと一緒にいてもらうように、るうには伝えてるから大丈夫だよ。」


「アキトと二人で行くの?」



そんな当たり前のことを今更言うのか。


レンはマイペースだなと熟思う。





「そのつもりだけど?」


「……。」


「あんまり大人数で行って敵に見つかるわけにもいかないし。」


「…でも。」



あーもう。


一体なんなんだ。



レンはどこか不安そうな顔をしていて、中々送り出してはくれない。






「レン、諦めろ。お前の出る幕じゃねえよ。」


「…アキト、姫に何もしないでね。」


「お前が惚れてる女に手え出すほど女には困ってねえよ!」



アキトはそう言ってニヒルに笑う。




…ん?


レンが惚れてる、女?








「何それ私のこと?」



そう聞く私に冷たい目を向ける二人。