あれから国の復興を着々と進め、傷付いた国そのものを立て直すことを最優先した。
ママの決断で、助かった命も予想を遥かに超えて多かった。
るうは私が到着した日の、さらに三日後に帰ってきた。
戦場での立派に戦いを終えた馬は疲れもあるため、帰りの軍の足が遅れることはよくある。
この国から離れなければならないと考えると、悲しくて寂しい気持ちになる。
「リン。」
「あ、るう。北側の外壁の補修が随分遅れてるみたいなんだけど。手が空いたら様子見てきてくれるー?」
「……。」
「なんとか復興の目処が立つところまでは進めたいの。外壁がしっかりしとかないと、みんなの不安を煽り兼ねないし。」
るうは何か言いたそうに私を見てるだけ。
「……よろしくね。」
それだけ伝えて執務室を出た。
王不在の今、自然と私に政や軍事に関わる話が降り注ぐ。
けど、政に関してはさっぱり分からないことがほとんどなので。元々パパの側近だった人に素直にお願いすることにした。
逆に軍事や復興に関しては私が担って、役割分担してなんとか回っている状態。

