「黙って待ってるわけにはいかないから私も手は尽くすけど、レンは大丈夫?」
「…戦は正直好きじゃないし、これからも一生関わらないつもりだった。」
「じゃあなんで引き受けたりするの。レンが断れば陛下だって諦めたかもしれないのに。」
怒ったって仕方ない。
時間は巻き戻せない。
「俺がもし断ってたら、君は一人で戦場に行くことになったかもしれない。」
「いや、それで良かったんだよ。」
「君が傷付いても遠く離れた場所で、帰りを待つことしか出来ない。」
「そうだね。」
そうすべきだったし。
それがあの場で出来る最善の手だった。
「帰って来たとしても、君は兄上の元に行ってしまう。」
「…そうだとしても、だよ。」
「そんな現実を見るくらいなら、君と一緒に地獄を見てるよ。」

