(一)この世界ごと愛したい





セザール王とエリクの親子喧嘩の決着を見届け。


解散となったこの集会。




みんなが部屋から去り行く。



セザール王さえ、余程疲れが溜まっているのか自室に戻って行き残ったのは私とるう。




そして、エリクとレン。






「姫、約束を守ってくれて助かった。」


「…これがあなたの思い描いた策ですか?」


「大体は予定通りです。ですが、まだ布石にすぎません。本番はここからです。」




これだけの人間を、思いのままに操っておいてまだ布石か。


途端にこの男が傑物に見える。






「姫には分かっているでしょう?」


「……。」


「この戦の行く末を、見据えられるのは私と姫をおいて他にはいない。」





…そう。



見たくはないが、無意識に読めてしまう。










この戦は、既に詰んでいる。