そんな考えはすぐに打ち砕かれる。やはりエリクの非情な思惑は私の想像を遥かに超える。
「私はこの戦、参加はしません。」
戦を進言しながら、戦には参加しないと言い放つエリク。
「何?」
「当事者同士で決着をつけたいと思います。」
…ああ。
このエリクという男を、私はまだ推し量れてはいなかった。
自分の考えの甘さに心底嫌気がさす。
「この戦、総大将にレンを添え。見事領土奪還を成し得るのならば私は姫を諦めます。」
急に自分の足元が雁字搦めになる感覚に苛まれる。
エリクを大将に、私が補助的に動く戦の展望しか考えていなかった私の頭に警報が鳴る。

