(一)この世界ごと愛したい





「ディオンは甘くはない。お前一人討ち入ったところで勝ち目はないだろう。」


「こちらには、戦神である姫がいます。」


「……。」


「姫の加護があれば、すぐにでも領土はセザールへ戻るでしょう。」





おいおいおいおい。


簡単に言うな!?すぐには無理だよ!?







「…姫はどう考える。」




あーあ。



本当なら難しいですねーって、適当に逃げるところだけども。



ここで私が引けば、るうの裁判が始まってしまうんだろう。エリクが今も不気味に笑ってるし。







「…陛下が望まれるなら、私は仰せのままにいたします。」






これで、エリクとの約束は果たせたのだろうか。