ディオンという国。
私はそんなに関わったことがないんだけども。
それにしても、そんな馬鹿げた話はない。
セザールへ来る前から予想できていたことだけど、自分の国を攻められて他の国が奪った領土。それを私自ら取り返しに行かされるなんて。
エリクならやりそうなことか。
人の嫌がることするの得意だもんなー。
「…戦かー。」
「百人力で頑張ります。」
「るう、たぶん百じゃ足りないよ。」
アレンデール軍を率いるならまだしも、セザール軍となると話は別だ。
力量をまず知らないし。
私との連携が上手くいくとも思えない。そうなると必然的に私は自分自身とるうを使わざるを得ない。
「…精一杯頑張ります。」
「まだ予想の範囲だけどね。戦の話を持ちかけられて拒めない以上やるしかない。」
でも、私の憂いは消えない。
あのエリクが、それだけのためにわざわざハルの名前まで使って得たこの好機。
そんなことのためだけに使うのだろうか。

