(一)この世界ごと愛したい





こうしたやりとりを、数回繰り返す。



得た情報を纏めると、セザール王の帰国は約五日後。今王宮から出ているのは、他国で開催される大きな祭典に国賓として出席するため。


恐らくそこで情報交換等して、そのついでに私のことを自慢しているのだろうと思われる。



エリクとセザール王の蟠りは、余程の事態だったそうで。恐らくエリクの顔を見るだけでも王は激昂することが予想されるらしい。



軍事的には、東の国ディオンが勢いを付けセザールの横腹に喰らい付いて離れない。アレンデール戦で払った大いなる犠牲である。


今や、セザールの領土であった場所に城を建城され、取り戻すことは容易ではなくなったこと。





更にまた全然違う情報として。


メイドさん達の噂話が私の耳に届いた。



オリビアさんは、突然実家に帰ることになり仕事を辞めることになったそうだ。


それが真実なのか、もう用済みだとエリクが判断して手を下したのかは定かではないけれど。彼女は結局、最後に楽しい時間を過ごしてこの王宮を去ってしまった。




…どうか、元気で過ごしてくれているといいな。