(一)この世界ごと愛したい





そして私は、ここ最近来れていなかった書庫に赴き満足するまで本を選び倒し。


情報収集のために王宮内を、るうとぶらぶらと歩き回る。




私はこの王宮ではかなり目立つ。




それはもうヒソヒソヒソヒソと、ずーっと遠巻きに何か言われている。


けど、それも致し方ない。




「あ、姫様だ!」


「本当だ!姫様ー!!」



中にはブンブンと大きく手を振ってくれる、恐らく一緒に稽古した兵士だろう人もいる。


私は微笑み、適当に流す。



すごくすごーく嬉しいんだけどね。今はちょっと構えなくてごめんね。





「これはこれは姫様、ごきげんよう。」


「ごきげんよう。」


「こんなに近くで拝見できて嬉しゅうございます。」




恐らくそこそこの役職の文官。


ようやく捕まえた。




「滅相もございません。」


「本日はいかがなされましたか?」


「とても立派な王宮ですが、まだあまり知らないので少し歩いて理解を深めようと思いまして。」