エリクを許せないのは、きっと。 論を俟たない。痛いほど自分が理解してることを、他人に指摘されたから。 自分を許せない私に、当て付けるかのように。ハルのことを分かっているような口振りで事実を述べられたから。 だけど、一つだけ違うのは。 ハルは私を守った先に、きっとまた私を守り共に闘う未来を想像していたはずで。 ハルの性格上、あんなところで剣を置くことが本望なわけがないことを私が一番知っている。 それが悔しくて、悲しくて堪らない。 「……レン。」 「ん?」 「レンなら、ハルを治せる…?」