少し時間が経ってから、私は部屋を出て王宮の屋上へ登る。
外の空気を、吸おうと思った。
「……ハル。」
私は、やっぱりだめだね。
やっぱり、ハルみたいに強くないから。
エリクがハルの話をしていたあの時、本当は自責に押し潰されて、泣き崩れてしまいそうだった。
るうが動いてくれて本当に救われた。
ハルとるうが大事だからこそ、その想いの分だけエリクへの憎しみが私には残る。
…自分を許せない気持ちが残る。
少しでも紛らわせるためにここに来た。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…