少し時間が経ってから、私は部屋を出て王宮の屋上へ登る。



外の空気を、吸おうと思った。





「……ハル。」





私は、やっぱりだめだね。



やっぱり、ハルみたいに強くないから。




エリクがハルの話をしていたあの時、本当は自責に押し潰されて、泣き崩れてしまいそうだった。



るうが動いてくれて本当に救われた。





ハルとるうが大事だからこそ、その想いの分だけエリクへの憎しみが私には残る。



…自分を許せない気持ちが残る。




少しでも紛らわせるためにここに来た。