(一)この世界ごと愛したい





「…るう。」


「……。」




「ありがとう。」



私がお礼を言うと、るうは少しだけ顔を上げて私を見る。





「医術師のレンの前では言わなかったけど、るうが動かなかったら私が斬ってたから。」



これは本当の話。


既に剣に手は掛けてたからね。





「守ってくれてありがとう。」


「あー情けねえ。」


「私が斬ってた方が、もっと緊急事態だっただろうから寧ろラッキーだよ。」


「…はぁ。」



だから、安心してね。


ハルのことも、今回のことも。



るうが気負う必要なんか全くない。






「ハルなら、こんなヘマしねえな。」


「…ハルだったら、エリクと再会した瞬間に斬ってると思う。」



少しずつ、るうも元気になって来た。




もう大丈夫だろうと判断し、私はるうに休むよう伝えて部屋に一人残る。