満足気にそう言って、去り行くエリクの後ろ姿。 「ごめんね、るう。」 「……。」 未だ、怒りで拳を握り締め、エリクへ冷たい殺気を放ち続けるるうに私は謝ることしかできない。 「ごめんね…。」 私がハルをあんな目に合わせなければ。 私がエリクの企みを見抜けていれば。 るうがこうして自分を責めることもなかったのに。