「改めて。姫、あの日の返事をお聞かせいただけますか?」




エリクは初めからこのつもりだった。


私が拒否できない状況を作り出し、その上でイエスの選択肢しか与えない。









『私の申し立ての、後押しをしていただきたい。』




あの日の答えを。







イエスならエリクの思惑通り。



ノーならるうが死ぬ。








「…お引き受けいたします。」





もう、迷うことすら許さない選択肢。




エリクという男は、こういう男だ。







「良い返事でよかったです。それでは、来たるべき日はよろしくお願いしますね。」