「じゃあ稽古終わりに少し様子見に行くか?」
「…うん。」
そうしよう。
後で考えよう。
こうして私はるうとの稽古を開始する。
やはり、前回とは比べ物にならないくらい動けるし力も入る。
「お前の回復力すげーな。」
「五でやるのが惜しいくらいだよ。七くらいまであげる?」
「調子のんな。」
稽古合間でそんなことを話しながら、和気藹々と稽古をしていた。
相変わらず私とるうは今後のことを考慮し、五割の力しか出せないわけだけど。
私はもう全力でやりたいくらい動けるのが嬉しいと思っている。
「さーて、もう一本行こう。」
「はいはい。」
午前中から開始し、昼過ぎまで打ち合いました。
るうとは力量が拮抗している分、もう二人とも汗だくでもうヘトヘト。
いい練習が出来て有り難いと、お互い思えていることを願いたい。
「疲れたー。」
「じゃあ俺レンのとこ行ってくるけど、どうする?」
「たぶん薬草見に行ったりするんだろうから、私中庭で待ってるよー。」
朝は中庭に姿はなかったし、恐らくこれから作業するんだろうと考えた。
けど昨日の記憶が頭に過るので出来るだけ外で会おうと思ったのも事実だ。
「わかった。大人しくしてろよ。」
「はーい。」
るうはレンの部屋へ。
私は中庭へ。
それぞれの目的地へ足を進めた。

