「困るんですよね。人の休暇に託けて手出させると。」
「……。」
「俺も悪いんで文句の言い様もないんですけど。」
「…ルイは悪くないでしょ。」
るうの敬語が余計に怖さを駆り立ててる。
でも、怒られてるのはレンのようで。私は大丈夫そうだ。
よかった!!!
「こいつの天性の警戒心なめんなよ?」
「え?」
私の、警戒心???
「リン、この部屋に残るか?」
「帰る!!!」
私が即答すると、るうは何故かドヤ顔でレンを見下ろす。
「だからお前は一歩後退するわけ。」
「なるほど。防御こそ最大の攻撃ってことだね。」
「こいつの警戒心ほぼ無意識だから、一度そうなると修復には時間かかんだよ。」
私のことを、話してる?
にしては意味が全然わからないけど、もう私早く帰りたいです。
「…でも結局攻めなきゃ、勝ちはないよね?」
レンはるうに負けず、不敵に笑った。

