もう、顔が熱くなるのが自分でわかるし。
少しだけ、レンが怖いとも思える。
「やっ…めて…。」
「…少しは危機感、持てそう?」
私はこれでもかというほど大きく頷く。
頷いたのを確認して、レンはそのまま私を抱き起こしてくれた。
「……。(目も潤んで耳まで赤くなってて可愛い。)」
「……。」
私は何も言えなくて。
少し恨みを込めてレンを睨むことしかできない。
「……。(その顔で睨まれても逆効果なんだけどな。)」
「…レンのばか。」
「あーもうだめだ。」
ただ座り込んでる私をレンが再び抱きしめる。
「レン!もうわかったってば!」
「いやこれは君が悪いよ。」
もう忙しい私の頭は爆発寸前。
そんな私を助けるかのように、レンの部屋のドアが開く音がした。
「…るうっ!」
レンは私の身体をそっと離す。
ドアから入ってきたのは、それはもう気持ちの悪い笑顔を顔に貼り付けたるうだった。

