本当に綺麗で、不覚にも見入ってしまう。 「…姫、聞いてる?」 「うん。でも私やっぱりレンの瞳好きだなって思って。吸い込まれそうなくらい綺麗だよ?」 レンは溜め息を一つ、吐く。 その顔は私に徐々に近付いてきて。 レンの唇が私の唇に、触れる。 …え? なんだかスローモーションのように、見えていたのに。 私は、避けられなかった。 色々驚いている間に、唇同士は離れてレンはそのまま私を抱きしめる。 「…吸い込まれてよ。」 まるで懇願するように、レンが耳元で囁いた。