(一)この世界ごと愛したい





「いいよ。」


「やったっ!ありがとうっ!」



私は本棚に駆け寄り、とりあえず一冊手に取ってみる。



うん!難しい!


薬に関する専門書だろうか。馴染みない単語ばかりで本当に難しそうだけど、読み解いてみたい。



次の本、次の本と手を伸ばしてページを捲ってみるけどどの本もそんな感じで。




…楽し過ぎる!!!





「レンー!これってこの薬の調薬方法だよね?あれ?でも効能書いてない…あ!そっか!それはこっちに書いてあったかも!」


「…うん。」


「あーでもやっぱり難しい。とにかく薬草の名前を覚えないと。向こうに図鑑っぽいのあったよね。」


「…そうだね。」



すごいよー!!!


この国にはまだこんなに本が溢れていたのかと、感動している私は本棚からレンに視線を向ける。




「ここ、宝箱みたいだねっ!」


「宝箱?」



だってこんなにワクワクすることってそうはないよ!?


本当ならここに滞在して、全て頭に叩き込みたいところだけど。叶わないのが惜しい。