(一)この世界ごと愛したい






…えー…っと。


そんなこと言われたことないし、女の子扱いなんて記憶上あまりされた経験もない。



更に可愛いだの大切だの、サラッと言ってくれるレンに魔性はどっちだと本気で思った。






「……。」


「…姫?」



返事をしない私を不自然に思い、レンは私を振り向かせようとする。




「っま、待って…!」


「え?」



たぶん、私の顔は赤くなってたと…思う。




だって!そんなこと言われたことないし!


どんな反応すればいいかなんて分かんないもん!!!





「…照れてる?」


「ちがう!」


「あー…可愛過ぎて、なんかもうどうでもいいや。」



まだ赤いだろう顔を一応手で覆ってみるものの、レンには恐らくバレバレで。


そんな私のもう片方の手を引いて、レンは歩き出す。





「ど、どこ行くの。」


「俺の部屋。やっぱり送ってもらおうと思って。」



前言撤回!!!


私はもう大人しく自分の部屋に帰りたいです!!!