(一)この世界ごと愛したい





「さーてと。」



私は軽く伸びをして、剣を抜く。


そんなに時間を空けずに兵士達が次々にやってくる。




「とりあえず一人ずつ一周しますね。」


「…姫、ちょっと待って。」



兵士に声を掛けると、素直に従って並んでくれている。そんな時にレンが私を呼び止める。




「せっかく綺麗な髪だから、切れないようにと思って。」



レンは前回の時みたいに、私の髪を綺麗に結い上げてくれた。




「あ、ありがと。」


「うん。無理せずに頑張ってね。」



レンは私より女子力高いな。



そんな私たちを微笑ましそうに兵士たちが眺めていたんですけど。気付きませんでした。





「始めましょうか。」