(一)この世界ごと愛したい






「…じゃあ、少し待ってて?」



そう言ってレンは再び薬草と向き合う。


私はその光景を見つめ、レンの作業が終わるのを静かに待っていた。





「お待たせ。」


「急かしてごめんね。」


「もう大体終わってたし気にしないで。」



レンと隊舎へ足を進める。




「それにしてもルイ大丈夫?」


「本人は元気いっぱいだって言うんだけど、疲れてそうだったし。最近色々と頼み過ぎたなーと思って無理矢理休ませたの。」


「なるほど。」


「大人しく寝てくれてるといいんだけど。」



そんな話をしながら隊舎へ向かう。


先日と同じ光景の隊舎の様子。だけど、レンと私を見つけた兵士がすぐ駆け寄ってきた。




「王子、姫様!おはようございます!」


「お、おはようございます。」


「今日も訓練してくださるんですか!?」


「お願い出来れば嬉しいなと思ってるんですが、大丈夫そうですか?」



私がそう伝えると、目を輝かせてその兵は嬉しそうに隊舎へ向かって叫んだ。






「姫様訓練だ!!!希望者集合!!!」