(一)この世界ごと愛したい





「別に俺は怒ってねえし。言うこと言わないことの判断はお前に任せる。」


「…うん。」


「…無理すんなよ。」


「うん。疲れてるのにごめん。じゃあ私戻るからゆっくり休んでね!」




私は部屋を出ようとドアノブに手を掛ける。




「お前なあ。」


「…?な…、に?」



るうは私が出るのを阻止。



私の背中はドアにぴったりくっつき、目の前にはドアップのるう。


…俗に言う、壁(ドア)ドン。





「その格好で出歩くなっつってんだよ。」


「そうでした。」



でもでも?隣だしさ?


そんなこと言ったって出ないと戻れないじゃん?



と声に出して言えなかったのは、目の前のるうがあまりに真剣に怒っていて。


物怖じしました。本当にすみません。




「る…るう?」


「あー。(どうすっかな。)」


「…ちょっと!?」



るうが私の肩付近に頭を置くもので。もう髪や息がすべてかかって、くすぐったいのと恥ずかしいのとで、思わず顔が熱を持つ。




「はっ…離れて…ほしい。」


「……。(これはヤバい。)」