(一)この世界ごと愛したい





一体いつまでこうしてたのか分からないが、気付けば時間だけが経過していて。


ドアが開く音で、私は思考を止めた。




「…リン、どうした?」


「おかえりー。」


「ただいま…って、何かあったか?」




帰ってきて早々、よく私の変化が分かるな。私って実は分かりやすかったりするのか?



言ってもいい気もするけど、言ったところで仕方ないのも分かってる。


それより今は…。





「…稽古に行こうっ!」


「おい!」



有無を言わさずるうから仕上がった剣を奪い、私は稽古場へ一直線。



「そうだ、お使いありがとね。」


「ああ。大丈夫か?」


「問題ないよ。」




るうが心配しているのは、私の治ったばかりの足の具合と思い悩んでいるその様子。


けど、本当に問題ない。




…きっと、大丈夫。