するとエリクは嬉しそうに振り返る。
「引き留めていただき光栄ですが、私の用はそれだけですよ?」
「そ、そうですか。」
「良い返事を期待しています。」
相変わらず気味の悪い笑みを残して、エリクは本当に帰って行った。
…読めない、読めない。
なに考えてんのか分かんない!!!
大きなモヤモヤした感情だけが、私の中に残った。
その場でしばらく考えたが、やはり意味がわからなくて。私は頭を抱える。
エリクは武力というより、知略に長けた男だ。
そんな人だからこそ、きっと何か陰謀があるはずなのに。
「…お手上げだ。」

