「私から父へ申し立てますが、父は断固として許さないでしょう。」
「…そうかもしれませんね。」
「そこで姫に折りいって頼みたい。」
えー。
なにその嫌な予感しかしないお願い。
「私の申し立ての、後押しをしていただきたい。」
何故それを、私が承諾すると思ったんだろう。
「…私は…」
「返事はまた後日でお願いします。」
いや、この場で断りたいんですけど!!!
もうノーと答え出てますけど!!!
わざわざ私の言葉を遮ってまで、私の返事を聞かなかったエリクは踵を返し来た方向へ歩き出す。
「え…それだけですか?」
思わず聞いてしまった。
だって、こんなに時間を掛けて作ったこの時を。そんな意味不明で不毛な頼みのために棒に振るとは思えなかったから。

