(一)この世界ごと愛したい





「姫はオリビアのこと怒ってないの?」


「怒ってないよー。」



レン様が私に不安そうに聞くが、まったく全然怒ってない。


彼女はただただレンとるうと出掛けたいという気持ちが強いだけで、私はそれを操ってるエリクの考えが読めなくて少し不安なだけ。




「彼女の代わりに謝るよ。今朝はごめんね。」


「大丈夫だよー。」



レンが言うには、オリビアさんはエリクが王宮を追放された後レンと出会い。お世話を名乗り出てくれたと言う。


お淑やかで人当たりが良く、更に優しい彼女にレンは本当に感謝しているらしい。




「…今朝は別人でも見てる気分だった。」


「陛下と王子達が私を神様みたいに崇拝してる中、私に立ち向かうのも勇気がいるんじゃないかな。だとしたら、オリビアさんなりにレン様を大事に思ってるってことだと思うよ。」


「だとしても、君を傷付けていい理由にはならないよ。」


「私はいいんだけど、レン様もあまり考え過ぎない方がいいよー。」




恐らく、彼女はエリクの用意した駒。


彼女がるうやレンにどんな感情を抱いているのかは知らないが、今本性を現したらしい彼女はたぶん嘘が得意なんだろう。



…あまり感情移入するのはお勧めしない。