るうが明日も街に行くってことは、私の剣の仕上がりに時間がかかるから出直させられたんだろうな。
パパにもらった上物の剣だから予想はしてたけど。
「エリクがなんでいちいちメイドの休みを出すんだよ。」
「…さあ?」
こうなることを読んでいたんだろう。
だから、エリクの狙いは明日一人で過ごすであろう私に間違いはない。
斬りはしないが剣はない。るうもいない。
「はぁ…。」
考えるだけも面倒な話だ。
「大体レン、なんでお前もっとはっきり断らねえんだよ。」
「オリビアは面倒見てくれていた子で、恩もあって。けど…俺が悪いね。ごめんルイ。」
「あの女結局リンに謝りもなしかよ。」
「…普段は大人しくていい子なんだけど。」
エリクはいったい、どこから罠を張っていたんだ。
最近レンのお世話を始めたと言う彼女は、恐らくエリクが手を回して近付けた。普段は大人しかった彼女が、急に変わったのは今が本性なんだろう。
確証はないけど、食事に毒を盛られたと言っていたレンの一件も彼女なら犯行は容易だったはず。
ただ、あっさり暇を出したのがエリクだと私に告げた彼女は利用されているだけで、何も知らない可能性は高い。
考えるのも嫌になることを考えさせられている私は、思わず深い溜め息を吐く。
「リン、どうした?」
明日、エリクはここにいるだろうけど。別の駒をるう達に向かわせるとしたら?
はたまた、逆のパターンもあり得る?

