(一)この世界ごと愛したい





でも今はなんでもいい。



神でも仏でも力を貸してほしい。






馬を走らせ、約丸一日と数時間。


ほぼ休憩なしで走り続けた。


自分なりには頑張った。




不思議と眠気も疲れも感じない。





焦燥感だけが私の身体を巡っているけど、頭は徐々に整理できてきた。



ある程度の被害予想、ここからの私の動き方、民を守る方法と策。たくさん考えたものの、やはり状況が状況なだけに中々読みにくい。





こうだったらああしよう。


無理だったらこうしよう。


それをひたすら頭でイメージしながら、ひたすら走ることしか出来なかった。





そうしている内に、王都へ辿り着いた。