(一)この世界ごと愛したい






「でも、今は少し嬉しいと思ってる。」


「え?」







「君が俺のところに、来てくれたことが嬉しい。」




なんか、すごく照れくさいことを言われている気がするんですけど。



私は嬉しいのか恥ずかしいのかよく分からないが、ただただ顔が熱くなる。





「本当に可愛いね。」


「ちょ…待って!レン様とりあえず離れて!」




私がそう言った瞬間、部屋のドアが開いた。





視線を向けるとそこに立ってるのはもちろんるうで。



そしてその傍に、知らない女の子がいます。





もうタイミングどうなってんの!?






「…レン王子?」




全員固まって動けない中。


るうの横にいる女の子が口を開いたことで、ようやくレンが私を離した。




誰だか知らないけどありがとう!!!