(一)この世界ごと愛したい




レンは顔が少し赤くて。


さらに驚いて目を丸くしている。




「あ、ごめん?」


「いや…全然。気にしないで。」




子供扱いしすぎたなーと反省する私。




「…ルイはすごいな。」


「え?」


「…いや、あとで謝ろう。」


「なに…っ!」




なにを謝るのって、聞きたかったのに。


聞けなかった。




突然ベッドの上に座っている私を、レンがぎゅっと抱きしめるから。







「君は麻薬の一種みたいだ。」


「はい?」


「…君との結婚、本当に心底嫌だった。」




それはごめんね!?



でも私のせいじゃなくて、あなたのお父さんのせいなんですけどね!?



そして何が起こってるか分からないけど、とにかく一旦離してほしい!!!