「もう窓閉めてもいいよー。」
「あ、うん。」
「明日の午後には止むと思うよ。」
「…えっ?」
本当は言うつもりはなかったし。
言っちゃいけないと思ってた。
この国で利用されるのは不本意なので、ずっと黙っているつもりだった。
「君は、天気を予測できるの?」
「少しだけねー。」
「本当に君は神の使いかもしれないね。」
「そんな感じでこの国の人は大騒ぎするから秘密にしてねー。」
あまりにも、レンが悲しそうだったからつい言ってしまったが。
既にちょっと後悔してる。
「どうやって雨が止むのがわかるの?」
「どこを見たらいい?」
「気温と湿度が関係ある?」
「何日先の天気までわかるの?」
…もう質問が止まない。
正直寝起きであんまり頭が回らないし。あちこち痛いし。体もだるい。
「レン様?落ち着いて?」
「だって、すごい力だよ。」
「うんうん。そうかもしれないけど、また今度でもいいかな?」
「えー。」

