私はこの日、結局ひたすら眠り続け目が覚めた時には夜も更けた時間になってしまった。
るうとレンは私が眠っている間に、また本の入れ替え作業を済ませ。
夜ごはんも済ませてしまっている。
「…寝過ぎじゃないか?」
「生きてるよね?」
「っ!?」
大慌てでるうが生死を確認するほどの爆睡っぷりだったらしい。
その後私が起きた時には、レンだけが部屋にいてるうは不在だった。
「…っ?」
「…あ、起きた?気分はどう?」
「んー…なんか…うん。」
もう寝過ぎて、体も頭も痛い。
「…大丈夫。るうは?」
「ルイは食料調達だって。」
「あー…。そっか。」
レンは相変わらず、窓から薬草を見つめている。
ああ、そっか。
雨が降ってるから心配してたんだったね。
「…窓、少しだけ開けてくれる?」
「でも雨入ってくるよ?」
「大丈夫。ちょっとだけでいいから。」
レンは恐る恐る窓を開ける。
入ってきた外気が心地良く感じる。
その空気に集中して、私は垣間見える雨雲を確認した。
風の向き、風量、そして空気の質。
雲の流れ方、大きさや形。
見える範囲が狭いし、感じられる空気も僅かだけど昨日の記憶とも擦り合わせる。

