(一)この世界ごと愛したい




そして部屋に戻ると、レンの薬の時間。


約束通り外に連れて行ってくれたるうに免じて、頑張って飲みましたよ。




「うえー…。」


「よく頑張りました。」



私はまたベッドの上で、すぐ近くまで来ている夜明けを待ちます。はい。



「…あれ、るう戻らないの?」


「寝るまでいる。(どうせ薬盛られてるからすぐ寝るだろ。)」


「えー!ほんとに!?」


「……。(すぐ寝るはず…だよな?)」




そこからるうと再びお話したり、昔話を思い出しながら笑ったり、喧嘩したりと楽しく過ごした。


でも、ふと私の頭がぼんやりしてくる。




「…眠いなら寝てろ。」


「…やだ。明日になったら動けない。」



今も動いてはいないけれども。


拒んでも拒んでも追いかけてくる睡魔に襲われる。





「また明日も連れてってやるよ。」


「…明日は……。」




明日は雨だから無理だよ。


って、言う前に事切れて私は眠ってしまった。








「明日はなんだよ…?」



そしてるうは一人で悶々と考えるのであった。