「上ならバレねえだろ。」
「…うん。」
私をそっと降ろしてくれたるうは、地べたにごろんと横になる。
なので二人で転がって星を眺めることにした。
「あと二日も引きこもり生活かー。」
「普段から引きこもってるくせに、やたら嫌がるよな。」
「…余計なこと言わないでください。」
でもこんな綺麗な星空を見ることができたから、不思議と明日も頑張れそうな気がしてきた。
「ありがと。」
「…お前が望むことなら、何でも叶える。」
「そうなの?」
「お前はいつだってみんなの願いを叶えてきただろ。だからお前のは俺が叶えてやる。」
るうの言葉が胸に刺さって。
私は少し苦しくなった。
周りの期待に応えられるように、心配かけないように、悲しい思いをさせないように。
そうやって生きてきたのは事実。
その中で、昔からるうだけはいつも私の気持ちを汲んでくれていた。

