「姫は人を惹きつける天才かもしれないね。」
「まじでそう…って、普通に喋っててすんません。」
「俺がいいって言ったんだし、そのままでいいよ。俺も王子なんて柄じゃないし。呼び方もレンで構わないから。」
「…レン…はさすがにまずくないか?」
気が付けばかなり距離が縮まっている二人。
「まずくないまずくない。」
「じゃあ…レン。…でもリンでさえ様付けなのに俺が呼び捨てってのもな。」
「姫にも呼び捨てでいいよって言ったんだけどね。」
「…まあ、いいか。」
開き直ったるうはレンと呼ぶことを決めたらしい。
レンはどこか嬉しそうにしている。
「単刀直入に言うけど。このまま行くと間違いなくレンも、リンに惹きつけられる一人になるぞ。」

