(一)この世界ごと愛したい





レンはあまりの壮絶さに、目を伏せる。




「王子を憎いかと聞かれると…正直憎い。俺が喉から手を出しても叶わねえものを、あっさり手に入れちまったわけだし。」


「…姫絡みで恨まれることには慣れたよ。」


「だからって、リンに害がない限り別に王子をどうこうしようなんて思ってねえ。事情を知れば知る程、王子も巻き込まれた側の人間だろ。何よりリンの治療も実際助かってる。」



るうはまた、私の頭を撫でながら優しく笑いかける。









「結局俺は、リンが幸せならそれで良い。」