(一)この世界ごと愛したい






しばらくして再び部屋の扉が開き、るうとレンが帰ってきた。




「…あ?寝てんのか?」


「さっき渡した薬に少しだけ眠剤を混ぜたからね。」



るうはそれを聞いて、本当に盛ったのかと驚きつつも、レンを責めることはしない。




「起きてて、色々我慢させるよりこの方がリンのため…だな。」



るうは眠る私の頭をそっと撫でる。




「ルイは、本当に姫が大事なんだね。」


「……。」


「俺はルイに憎まれるべき人間だと思う。」


「…リンの結婚話を聞いた時に、俺は正直アレンデールに残るつもりだった。」



るうは静かに、口を開く。


誰も知らない当時のるうの想い。




…私だって、知る由もない。