私はそう言って微笑む。
もちろんレンのこと。本心でそう思ってる。
「よろしく頼むね、先生。」
「…先生はやめて。」
レンは少し照れたように目を逸らした。
そんなレンが殺されるのを、やっぱりみすみす黙って見てられないなーと改めて思った。
「ここではどうしようもないか。ルイ、姫を部屋に連れて行けるかな。」
「ああ。」
「大丈夫、まだ歩けるよ…って、るう!?」
再び中庭から部屋まで、るうのお姫様抱っこで移動する羽目になった。
とんだ晒しものだ。
二人ともさも当然かのように歩いてるけど、私は恥ずかしくて俯くしかなかった。

